お灸の歴史
石田真一先生からありました。
当日の配布資料を公開いたします。
【椛狩剣本地】(もみじがりつるぎほんち)
近松門左衛門(1653~1724)正徳4年の作品
「旅人衆が大勢門に立てじゃ。おっとがてんと見世先にすゝみ出、いぶきもぐさの功能を商ひ口にぞのべにける。
凡諸国に蓬おほしと申せ共もろこしにては?州四明(きんしゅうしめい)が洞。我朝にては当国江州伊吹山周の幽王の吉例を以て、三月三日に刈始五月五日の露を請日(うけび)にさらし月にほし、
桑の杵は男を表し柳の臼は女を表し陰陽和合に搗ぬくもみにく白もぐさ。今年艾ひねもくさ廿年から百年迄代物わづか六銭にて、人の命はあたひ疝気や寸白や万病の根を切もぐさ。臍(へそ)をふすべる薫臍(くんさい)もぐさ霜にかじけし老木のふしの筋やはらくるむしもぐさ。まだいとけなき児桜(ちござくら)花のちりけや筋かいや赤子にすへてもあつからず、ちゑなひ子には智を生し、子のなひ女中は子をはらむ。此もぐさのゐとくには時をゑらはず日をきらはず思ひ立日に人神なし。土用八専かまひなし前三後七つゝしみなし灸した夜ても恋衣夜着の下から手を入れて、せゝり起すにふつつりとひねりもくさのなまやいと跡もうぐはす痛なし。引灸禁灸たゝりなし養生やいと押やいと、くすし入らずの御重宝捨るとおもふて只六銭。巾着のかはきりこらへれは年中の後薬めしてごされと売立る。弁舌がらに上下の旅人皆家づとにともとめける。」
【新版歌祭文】
近松半二(1725~1783)
「野崎村の場」「コリヤおみつよ、三里をすへてくれ・・・おれがこのように達者なはちょこちょこと灸をすえ、体の作りをする・・・わが身たちも、達者なように灸でもすえるのが親への孝行じゃ」
【柳多留】
灸をむになされますかとゑりを折奥家老三里を出して馬に乗り幽霊はひたひ役者は三里紙
※「さんりかくし・さんりがみ]旅人、武家奴が膝の三里に当てた三角形の白紙。
【玄同放言】
曲亭馬琴(1767~1848)随筆集
[第三十二人事]寿算
「三河国、宝飯郡、水泉村ノ百姓満平、慶長七壬寅(じんいん)ノ年、右同国同村ニ生レ、寛政八丙辰(へいしん)ノ年、百九十四歳ナリ、享保年間、云々(しかじか)ノ慶賀ニヨリ、徴レテ江府ニ参レリ、迺白髪ヲ献セ、御米若干賜フ、一説ニ、月俸ヲ賜フトイヘリ。今茲丙辰ノ年、復マイレリ、享保ノ故事ノ如シ、前後イヅレノ日ニヤ、吏人満平ニ問ク,汝ガ家、何ノ術アリテ,長生此ノ如クナルヤ、答テ言、他ノ技ナシ、僕ガ家、先祖ヨリ相伝シテ、三里ニ灸ス、其灸方、毎月朔ヨリ八日ニ至リテ輟ム、年中月別ニ、間断アルコトナシ」
【原志免太郎博士】(1882 1991/07死去)
尊齢108歳。当時日本一の長寿者であった。灸効の研究で昭和4年、医学博士を取得。
博士ご自身毎日、足三里に施灸し、104歳まで患者の治療に当たられた。
博士の灸効についての主な説
「血小板の増加による血液の凝固性の増加」、
「白血球の増多により喰菌作用が旺盛」
「赤血球の増加による血色素の増量」、
「血液中の補体量の増加」
「免疫体の産性機能の増加」など。
byさきたま伝統鍼灸研究会
2005/05/02
愛知万博中部千年共生村ワークショップ「千年の癒しやいと」にて開催された内容を基に編集しています
Sutaff
石田光江先生
女性による女性のためのみつゑハリ灸治療室
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加藤政明先生
加藤鍼灸院
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金子元則先生
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東温子先生
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