お灸の知識

もぐさ文化からお灸文化へ

Kame君とFukusukeさんの会話を更に読み解きます。
「もぐさ」が身近な存在として個人またご家庭から徐々に認識されなくなってきている事を伺わせる内容だと推測している事は既に書き記しました。

もぐさをひねる

少し悲しい思いがありますが、それは施灸が「もぐさ」をひねりすえる行為から台紙にのせた「お灸」のタイプに変わってきたのだとも推測しています。
そこにはもぐさのチョイスは有りません。もぐさを原料にお灸商材を製造した商品の出現です。
より手軽でより簡便である事を時代が求めた結果です。
言い換えれば「もぐさ」が世の中から忘れ去られようとしていたかもしれない時代に手軽さが手を差し伸べ「お灸」という言葉が土俵際で時代に踏みとどまったのではないかと改めて認識しています。

ご家庭でも出来る間接灸

先日、ダルビッシュ投手のSNS投稿を拝見しました。
弊社は「もぐさ製造」に主眼を置き社会との接点を模索しています。
残念ながら話題の火を使わないお灸を製造していません。
でも「お灸」というワードが世の中に一歩浸透した気持ちになりました。
台紙付のお灸が更に簡便化した模様です。
ただ、火を点けるお灸とはタイプが異なります。
当然に熱感の持続時間と熱感が違います。

台紙付お灸広重

台紙付のお灸は多くのメーカーさんから発売されています。
弊社の商材は「台紙付お灸広重」になります。

  • パッケージは歌川広重の木曽海街道六拾九次之内柏原を採用しています。
  • もぐさ部分はもぐさ屋らしく直接お灸をする時に使用する点灸用もぐさを使用しています

    点灸用もぐさを使用する事により
  1. 火を点けた時に立ち上る精製度の高いもぐさ特有の香り
  2. 火を点けた時の熱感の持続時間が他社さんとは異なります。

ご家庭でのセルフケアにご使用ください。

台紙付きお灸広重


もぐさ部分に点灸用のもぐさを使用することによりお灸特有の心地の良い熱感を実感できます。(目安となる熱感:43℃~45℃)。熱さを強く感じた時は取り外して下さい。

台紙付お灸広重に関する記事  

↑↑↑ 台紙付お灸の使い方↑↑↑

棒灸ぬくもり

点灸用のもぐさを使用し直接灸のような熱感の再現を目指す「台紙付お灸広重」に対して温灸用のもぐさを使用しポカポカと心地よい温灸治療の再現を目指す「棒灸ぬくもり」。台紙付のお灸と比較して施術個所をより大きな面で温める事ができます。琵琶の葉温灸などは同じカテゴリーの商材です。棒灸と施灸箇所の間に琵琶の葉を敷くと琵琶の葉灸と呼ばれる灸法になります。

棒灸ぬくもり

ご使用方法

  • 1.患部にタオル(手拭)と新聞をあて、その上から棒灸(お灸)を患部に押し当てます。
  • 2.熱さを感じた時点で施灸を終了し、他の患部に移ります。

棒灸ぬくもりに関する記事 

省エネの医学

余談になります。
もぐさを使いお灸をする事で思わぬ気付きがあります。
現代社会は何事においても環境との関係が注目される時代です。
以前は「医療は命にかかわる事象なので環境問題とは別物」だという認識が長くなされてきました。

カーボンニュートラル

しかし、菅義偉首相は令和02年10月26日に開会した臨時国会の所信表明演説で、国内の温暖化ガスの排出を2050年までに「実質ゼロ」とする方針を表明しました。
各紙紙面を賑わせた「2050年カーボンニュートラル宣言」。
カーボンニュートラルとはCO2やメタンなどの温暖化ガス排出量を、森林吸収や排出量取引などで吸収される量を差し引いて全体としてゼロにすることらしいのですが、これは日本どころか世界中が取り組むべき環境問題として提唱されています。

天産物としてのもぐさ

お灸の原料は自然界に自生しているよもぎです。
こう考えれば、お灸は環境にもとても優しい医療だということがお分かりいただけると思います。

環境にやさしい医療:お灸

医薬品、医療器具などが製造から廃棄までの間にどれくらい環境に負荷をかけているかを考えてみましょう。  

↑↑↑ こちらの記事ではラグビーを例に語ってみました ↑↑↑

お灸をする事で、
知らず知らずのうちにご自身の自然治癒力を高め
知らず知らずのうちに環境意識の高い治療を選択しているのです。