冬から春へ。
校庭の木々も芽吹き始め、校門をくぐると「健康で長生き」の幟がお出迎え!!
昨日(H29.03.03)は四国医療専門学校様へお伺いしての特別講演を行って参りました。業界の方々には‘お灸県’としての認識も高く、実際に講演後の質疑応答の時間でもなるほど生活にお灸が密着しているなという質問をお受けします。そんな感想を同校の大麻陽子副学校長にぶつけてみるとカリキュラムも鍼に関する授業よりもお灸に関する授業の方が多くなっているかもとのお答えでした。と、もう一つこの本をどうぞと頂戴しました。「医道の日本3月号-今、あえて、灸にこだわる-」業界の動きには全く鈍い私でも知っている有名業界誌。巻頭の座談会企画では同校の付属治療院での会談の模様が。
四国には、日本に灸を持ち込んだ弘法大師(空海)が開いたといわれる八十八箇所霊場があり、家庭でも広く灸が親しまれている” のキャッチ。それでも灸に馴染みがあったのは今より一昔二昔のお話らしい。お灸文化の掘り起こし活動の例を、常石真氏(四国医療専門学校卒)が旗を振り徳島県鍼灸師会が第一番札所霊山寺でお遍路さんをお相手に無料の治療を開始。二十年を経て今ではすっかり定着化しているお遍路灸のエピソードとして紹介されています。中でも“治療する場所がお寺の庭でもなく門でもなく、本堂のお茶室だから効くのです。お茶室って障子の向こうからお遍路さんが唱える般若心境が聞こえてくるでしょう。ありがたい弘法大師が治してくれる
との記述はとても興味深く拝読しました。伝統や伝承の医学と呼ばれる鍼灸医療。一度、終わってしまった文化は再度復活させることは非常に難しく、廃れかけた文化を取り返すには失われ始めてからその倍以上の時間を費やしてもなかなか元には戻らないことを日本の伝統色を引き合いにして私の講演でも話しています。「モ~ええやんか」と思った時、それが文化の終焉に向かう出発点になるかもしれません。もぐさ製造には絶対に不可欠な石臼製造の文化も継承には難しい位置にあります。それでも香川には‘うどん県’としての文化がありうどん文化には石臼文化が継承されていることも偶然ではないような気がします。‘うどん県’で‘お灸県’。四国医療専門学校様がその灯台守だと感じた講演でした。
四国医療専門学校FB
https://www.facebook.com/459.ac.jp