やいとは「焼処」と書いて「やいと」と読みます。今では、昔ながらのもぐさをひねって火をつけるお灸と台座灸といってシールで貼り付ける簡単なお灸と大きく二種類あります。お灸が初めてなら簡単な台座灸で充分。今度の休みはどこかへ歩きに行こうかな。そんな計画を思いついたら体の準備のために、帰ってきたら体に疲れを残さないために、試してみてください。できれば、ウォーキングの日の前後三日くらいは毎日やると帰ってからの疲れが楽でしょう。ツボ取りのコツはギュゥとおしてみて「痛きもちいい」ところが目印です。背中や自分ではやりにくいところはあぶないので誰かにやってもらってくださいね。

足の筋肉痛のツボ

 足の筋肉痛のツボ-1 足の筋肉痛のツボ-2 足の筋肉痛のツボ-3

足三里

膝のお皿の外側から手の指4本分下方。骨のクリクリの外側を押すと下へピピッと響く

懸鍾

手で足首をつかむように持ち、外くるぶしの上方指4本分のところ。英気を補いたい時

承山

アキレス腱を上に向かってなでる。ふくらはぎのふくらみが始まるところ。足がつる時

条口

むこうずねの真ん中。歩いた後に疲れを感じるところ

陽陵泉

膝のおさらの下端外側方のくりっとした骨の前下方

膝痛のツボ

膝痛のツボ-1膝痛のツボ-2膝痛のツボ-3

膝回り四穴

おさらの回りで押すと痛みのあるところ。(梁丘、血海、内膝眼、外膝眼)血行も改善

陰陵泉

手首をおさらの下端にあてて膝をつかむと親指のあたるところ。押すとイタイよ。

曲泉

膝のうらの横絞の延長線上。骨の間に取るイメージで探してね。しつこい膝の痛み

体の疲れを取るツボ

体の疲れを取るツボ-1体の疲れを取るツボ-2体の疲れを取るツボ-3

腎兪

腰に手を当てると、親指が当たるところ。押すと気持ちがいいところ。

膈兪

肩甲骨の下端と背骨の間。背骨から指2本分外。押すと気持ちがいいところ。

脾兪

肩甲骨下端と骨盤までを大体二等分したところ。腎兪の少し上。胃腸の不調時

やいとステーションとは

お灸や鍼の素晴らしさをもっと世の中の人たちに知ってもらいたいと活動をしているグループです。
メンバーも若い鍼灸師の方が多く、ここ柏原宿で行われる「やいと祭り」や「秋のさわやかウオーキング」などにも積極的に参加いただいています。亀屋もお灸の普及活動のお手伝いができればと考えています。

“やいと and walking”

ウォーキングは手軽に誰にでもできる人気の高い生涯スポーツの一つです。ところが、気持ちよく歩いたのに筋肉痛やら腰痛で辛い思いをしたことはありませんか。そんな時には「やいと(=お灸)」。柏原宿は中山道が賑わった時代に何件ものもぐさ屋が軒を連ねておりました。旅先の病は一大事。旅支度の中には持病のお薬とともに一包みの切りもぐさが入っていたと言います。有名な芭蕉の奥の細道にもこれからの旅に思いを馳せながら旅支度をし,お灸をすえて明日に備える楽しそうな様子が書かれています。お灸は旅人の心を躍らせたり、病を焼け切ったり、疲れた体を癒したりします。時に、もぐさを焦がす火は、いとしい人への悲しい気持ちにたとえられたり、やんちゃ坊主のいたずらを治めたりもします。お灸のよいところは誰にでもできること。「お灸」を体験してみてください。

月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也。舟の上に生涯をうかべ、馬の口とらえて老いをむかふる物は、日々旅にして旅を栖す。古人も多く旅に死せるあり。予もいづれの年よりか、方雲の風にさそわれて、漂白の思ひやまず、海浜にさすらへ、去年の秋江上のや破屋に蜘の古巣をはらひて、やや年も暮れ、春立る霞の空に白川の関こえんと、そぞろ神の物につきて心をくるはせ、道祖神のまねきにあひて、取りも手につかず。もも引きの破れをつづり、笠の緒付けかえて、三里に灸するより、松島の月洗心にかかりて、住る方は人に譲り、杉風が別墅に移るに、草の戸も住替る代ぞひなの家面八句も庵の柱に懸置。~おくのほそ道序文より~

協力やいとstation